住宅マンションリフォ-ム及び木造住宅耐震診断


   

                                                        はじめに戻る

                                                                      

せっかくのリフォ-ムです。
失敗しないように計画をキチンと立ててから行いましょう。
図面は大切です

 リフォ-ムをお考えになるきっかけは、それぞれだと思いますが、キッチンの流し台やお風呂が古くなったから新しくしたいとか壁の

クロスを張り替えたいとかいった修繕に加えてこの機会にもう一歩踏み込んでみてはいかがでしょう。

 
 
新聞広告や折込チラシなどを見ますとリフォ-ム工事費の安さばかり強調されているものがよく眼につきますが上っ面だけ一時的

に綺麗にするのならともかく、きちんとした(手を抜かない)仕事をすればそれなりに費用が掛かるのは当然です。そこで無駄な費用を

掛けすぎないためにも計画性を持ったリフォ-ムを行うことをお勧めします。


     
まず、リフォ-ムを思い立ったとき真っ先にして頂きたいこと・・・

1.どこをなぜ、リフォ-ムしたいのか、理由が明確であるか再検討。(成り行き任せで始めると追加工事だらけに

なったり、ほとんど無意味な工事にお金を掛けてしまいかねません。)

2.リフォ-ム計画にご家族の意見が十分に反映されているか再検討(・・・発案者が独走していないか?こうした

結果は言わなくても想像できますよね!)

3.信頼できる相談者がいるか再検討(たとえば、飛び込みの営業マンの言いなりになってませんか?

「自分は大丈夫だと思ってるアナタ」 びっくりするほど多いんですよ、この手の人・・・)

 
さて、クロス貼り替えとか設備の取替えといった比較的簡単なリフォ-ムの場合は別として、間取りの変更など複雑なものはちゃんと図面

を作りましょう
。口約束みたいな適当な打合せで済ますと後々面倒なことになりかねません。アナタと工事屋さんとの間の意思の疎通が

完璧ならばよいですが、多分無理です。見積書の根拠は口約束のみ・・・工事費気になりませんか?また
図面はどのように工事を行うかを

伝え合う重要な伝達手段なのです
。図面なしで工事をした場合、どのような物ができてゆくのか確認するすべはまったくありません。

果たしてアナタのイメ-ジ通りにリフォ-ムは進むのでしょうか?・・・


どんな結果になろうともお金を払うのはアナタです。


 


実際のマンションリフォ-ム工事に使われた図面の一部をご覧下さい   
◆図面は大切です
木造住宅の耐震改修工事をお考えの方に一言アドバイス

 最近のようにあちこちで大きな地震が起きますと、いずれこの辺りもといった想いが現実味を帯びて来ましたね。私は本来務の傍ら

個人の資格で「愛知県木造住宅耐震診断員」として市が実施している「無料耐震診断事業」に参加した経験があります。耐震診断を重ね

て行く内に気が付いた事なのですが、ひと頃公共機関と勘違いさせるような紛らわしい名称を名乗り無料耐震診断を行い、その挙句、

誇大な調査結果を突きつけ人の不安感を煽りとんでもない工事費の見積書を突きつける輩が横行していました。 被害者のお宅を調査

したことありますが、床下や小屋裏に金具類を過剰なまでに打ち付けてあるだけで肝心な壁や基礎の補強は何一つ効果的に成されてい

ませんでした。要は短期間に、高額な工事費をせしめるだけのものでした。
 

最近は一見鳴りを潜めているかも知れませんがこういった業者、後を絶ちませんのでくれぐれもご注意ください。多少時間が掛かります

が、耐震改修工事を行うときは事前に
各市町村の行っている無料耐震診断を受けてくださるようお勧めします。

各市役所,町村役場へ直接申し込めます。


(昭和56年5月31日以前に着工された物件等の緒条件が付いていますので各自お問い合わせください。)

各市町村から派遣される耐震診断員は全員プロの建築士によるボランティアで構成され、現地診断員の報告書をさらに、審査会において

再チェックしますので安心です。その結果本当に補強の必要な部分が明確に分かります。

 また、この診断結果によっては耐震改修工事に補助金(岡崎市の場合最高90万円)が受けられます。本当にくどいようですが、民間の無料

耐震診断と私たち建築士が個人で参加している市町村の無料耐震診断事業とは全くの別ものですので呉々もご注意ください。以前、新聞

の折り込みを見て診断を申し込んで、診断後に耐震補修工事の話を持ちかけられるまで、公共機関(市役所)の診断員と思い込んでいたと言

う人が居ましたが、愛知県の公共機関から派遣される診断員は必ず、
「愛知県木造住宅耐震診断員登録証」を携帯しています。

それから、戸別訪問による勧誘や新聞に折り込み広告出すような事はしていません。







                                                                                                         
                                                             

◆木造住宅の耐震改修工事をお考えの方に一言アドバイス

◆在宅介護のためのバリアフリー及びトイレ、浴室、洗面所の改造について

下は多目的流し(汚れ物洗い等)ハンドシャワ-水栓(汚物洗浄用)トイレットペ-パ-紙巻器棚(陶器製)のセットです。

*新築やリフォ-ムの時にトイレに併設できると便利です。

  トイレ手洗い器の横に簡易的なハンドシャワ-水栓を取り付けた例で  す。 家庭内介護の

上で汚物処理には欠かせません。簡単な設備で   すが、あると無いとではずいぶんと違います。
 

◆戸建(木造在来工法:一般的木造住宅)住宅の間取り変更工事について

 

在宅介護のためのバリアフリー及びトイレ、浴室、洗面所の改造について

 バリアフリ-という言葉はずいぶん浸透してきているようですが、パッと思い付くのは屋内の段差解消とか手摺の設置といったと

ころでしょうか。(以前、新築相談で将来自分が車椅子になると決め込んでるというかすごく心配性な人いましたけど) 住宅内部での

床の段差解消は身体が不自由であるなしに関わらず転倒事故防止に有効ですのでお勧めです。しかしながら、既設の住宅の床の段差

を無くそうとするとかなり大ごとな工事になる場合があります。

予算的にきつい場合こういったところに有効に手摺や床段差のための「すりつけ板」をつけてください。

『在宅介護』を目的にした、バリアフリ-化、トイレ、浴室、洗面所の改造を必要とされている、あるいは近い将来必要となるご家庭の方・・

 単純にトイレやお風呂を新しく綺麗にしたいといった場合にもできたら(特に二世帯、三世帯同居の場合)考慮しておくべきかなと思

うのはやはり
「介護」の問題です。ご家族の中にお体の不自由な方がいた場合、ご自身で何とか生活できるのとそうでない場合とでは

介護するご家族の負担は恐ろしく違ってきます。特にご高齢で認知症等を発症されてる方の介護者は精神的にも肉体的にも大変な負担

を強いられることになります。(本当に過酷なことですが、場合によっては24時間365日くり返し続きます。)こうしたことを踏まえてバリ

アフリ-、水廻り設備のリフォ-ムを行うときは介護を必要とされる方への配慮も大切ですが、
是非とも介護にあたるご家族の方がいか

に負担を軽くできるかに重点をおいて下さい。
(自力で動けない人を持ち上げるのは意外なほど重いのです。介護する人が腰を痛めて

しまったり疲れて病気になってしまった時はとても悲惨なことになります。)


 
☆水廻り設備の改造についてここに何もかも書くのは無理ですので大まかな点だけ

  思い付くまま書かせていただきます。

★トイレの改造について

1.出入り口の巾はできる限り広く、そして引き戸または、ロ-リング式(横滑りしながら開く)のドアにできるとよいと思います。歩行器や

車椅子を使ってる場合片開きドアはとても不便です。


2.手摺をつける場合は取り付け位置を必ず使う方の体形、症状に合わせること。施工業者まかせにしないで下さい。器具メ-カ-の施工

マニュアル書通りの取り付け位置、寸法が必ずしもその方にとってベストではありません。



3.トイレの手洗いが便器のロ-タンクにしかない場合、高齢の方や身体の不自由な方には非常に使いづらいです。できれば便器に対して

立位置の左右又はドア付近に手洗器をつけられると楽になります。


4.トイレの広さに余裕があったり部屋を広げることができる場合は、便器,手洗器のほか汚物流しがつけられると便利です。寝たきりにな

ったり、寝室内でポ-タブルトイレ(オマル)を使うようになったとき「汚物入れ」や「シビン」の洗浄にたいへん役立ちます。また、スペ-


的に余裕の無いときは、汚物洗浄用のホ-ス付きハンド水栓が市販で有りますので採用して下さい。















5.車椅子で使用可能なトイレを作ろうとすると二帖くらいのスペ-スが必要となり、便器と出入口のレイアウト他車椅子の動線の

検討などが必要です。経験や知識の浅い施工業者や建築士では心配です。役所の福祉課等へ相談してください。専門家の指

導を受けられると思います


★浴室の改造について


1.ユニットバスがお勧めです。「桧の浴槽、天井も壁も桧のお風呂!」みたいなコダワリがないのならばまずユニットバスです。

水漏れ、タイルのひび割れ、カビといった心配がほとんどありません。また、機密性や断熱性にも優れています。ただし、断熱性

については、バスル-ムが断熱材でしっかり包まれてる物にして下さい。わざわざ寒冷地仕様と指定しないと何の措置もしてない

製品も有りますのでご注意!地域的にみてコンクリ-トのマンションならこれでもOKですが木造住宅の場合断熱が甘いとやはり

コタエマス。


 
 註:ユニットバスは製造メ-カ-がとてもたくさんあり選択に迷ってしまうかもしれません。かといって施工業者にカタログを見せ

られ進められるまま、決めてしまうと言うのもいかがでしょう?より快適で安全なお風呂を手に入れるためにショ-ル-ムへお出か

けください。そこで現物を見て、触れて使いやすさ、安全性(床は滑らないか、浴槽の縁が高すぎないか浴槽が広すぎたり深すぎ

てお年寄りが溺れる心配はないか~住宅内でのお風呂の事故は結構多いのです~、デザイン等の満足度、お値段等、納得ゆく

まで確かめてください。



2.浴室の戸は引き戸か折り戸にして下さい。万一狭い欲室内で誰か倒れた場合内開きドアでは救出できない場合があります。

人の身体は柔らかいですからドアごと押し開こうとしても思うように動きません。

(ユニットバスのドアは緊急の場合枠ごと外せるようになってるのですが、とっさの時、気が動転していたら・・・)


3.浴室の壁や浴槽内に手摺りをつける場合は初めからきちんと取り付けておいて下さい。将来必要になったら取り付けるというのは

ユニットバスの場合はメ-カ-によっては可能ですが、なかなかたいへんな工事です。

       

 洗面脱衣室からユニットバスへ(浴室扉は引き戸です

★洗面所(洗面脱衣室)の改造について

1.洗面脱衣室については、介護の面ではスム-ズに脱衣や着衣を行うのにベンチというか腰掛られる椅子等の置けるスペ-スが

無いとたいへん不自由します。そしてその腰掛の
横に手摺りをとりつけられるといいですね。


2.特に冬場ですが、洗面脱衣室と浴室との温度差のために血圧の急激な変化に順応できず高齢者の脳出血等の事故がよくある

と聞きますので小型のヒ-タ-など置けるとよいと思います。(リフォ-ムの時コンセントの有無をチェックして下さい。)

                        
                        お疲れさまです。ちょっと一休み:
                       気持ちだけですが・・・




戸建(木造在来工法:一般的木造住宅)住宅の間取り変更工事について


 
住宅もながい年月使っている間に、お子さんが独立されて部屋があまってしまってるとか、定年でお父さんが一日中家にいる。

(居場所がない)など少しずつなのであまり気にとめずにいる内にライフスタイルがずいぶんと変わって家の中無駄な空間だらけ、

(全体的にはまあまあ広いはずなのになぜか狭苦しい。)水廻りの設備も古くって綺麗になってるよそのお宅が羨ましい(システム

キッチンにしたい、オ-ル電化にしたい等々。)リフォ-ムしたくなる時っていろんな思いがありますよね。


 さて、住宅をより快適に使いやすくするために間取りの変更などを行う場合、気をつけていただきたいこと

1.建築基準法というのが有りまして・・・間取りの変更や内装(壁、天井)の仕上げ材の張り替えのとき、各居室(継続的に長時間使用する部

屋、~住宅の場合寝室、居間、食堂、座敷など~)の法律上の有効採光面積(窓の大きさ)や1階部分においてガスコンロ等火を扱う部屋

(例えば台所)の内装仕上げ材の使用制限等、なかなか思い通りにならない場合が多々あります。また、建物内部のみならず、屋根材の

葺き替え、軒裏、外壁材などの張替えといったリフォ-ムはやはり材質によっては、建築基準法の制約を受けます。


2.テレビのリフォ-ム番組なんかで視聴率デザイン優先なのか、広くするためには手段を選ばないのか、簡単に柱や壁を取払っている

のを見るとゾッとします。決してマネしないでくださいね。柱は上階の床や屋根の重みを支えています。壁は地震など縦横の揺れの力

を防いでいます。本当に撤去してもよい柱や壁なのか十分な検討が必要です。 命に関わります

◆分譲マンションの間取り変更工事について

これから書くことは私の個人的な経験や考え等が 所どころ かなり含まれてます。

ひょっとしたら間違ってるかもしれません。  反論のある方がいるかも知れません。

お時間ありましたらホントかどうか調べてみてください。
分譲マンションの間取り変更工事について

分譲マンションのリフォ-ムを思い立ったとき、まず用意していただきたいもの。

1.マンション購入の際にもらったパンフレット~まだお持ちでしょうか?~(間取りのほか照明、コンセント、スイッチなどの位置がひと目

でわかります。)

2.マンションの竣工図・・・たいていの場合マンション管理組合に保存されているはずですので是非見せてもらってあなたの部屋の部分

をコピ-してください。この竣工図がマンションリフォ-ム設計の際もっとも頼りになる資料となります。


  
 *注意して下さい:マンションには「専有部分」と「共用部分」があります。

専有部分・・・住戸部分、あなたが自由にリフォ-ムできる部分です。

共用部分・・・廊下、バルコニ-、階段、エレベ-タ-などマンションの住人すべての共有部分(個人的にいじっては絶対にいけない!)

この共用部分には床、天井スラブ、柱、梁、壁等のコンクリ-トの構造体部分も含まれます。たとえアナタの部屋のなかでも穴を明けた

り,邪魔だからといって撤去するなどは一切してはいけません。(構造体を傷付けるとマンション全体の強度を弱める重大な結果を招

くことになります。・・・壊れてしまうかも!)


 
 *お節介かもしれませんが・・・

マンションリフォ-ムで間仕切り壁(コンクリ-ト壁以外)を取り払って部屋を広くしたい、たとえば3LDKの部屋を1LDKにしてリビングル-ム

をうんと広く快適な空間にしたい,ホ-ムバ-のコ-ナーも造ってみたいetc・・・。こうした少し個性的なリフォ-ムをお考えの場合、このマン

ションを「終の棲家」として生涯を送るのか、いつかは売却して他所へ移転するのかをご一考ください。

いつかは売却するとお考えでしたら、次のことを心に留めておいて下さい。中古マンションを探している人の中で、ウント広いリビング

ル-ムを持つ「1LDK」と家族のために「3LDK」を探しているひとの数、どちらが多いでしょうか?

          はたして、売りやすいのはどちら?        ホントによけいなお世話でした・・・

                               

                       

~リフォ-ムことはじめ~